スノーピークの新作テント、アメニティドーム 3 が2025年6月28日に発売されました。
同社のエントリーモデルとして定番のベストセラーテントが全面的にリニューアルということで、気になっている方も多いと思います。
今回は旧モデルのユーザーでもある筆者がこの新作テントを実際に2回のキャンプで使ってみて感じたことを新旧モデルを比較しながら記します。
新旧モデル比較
画像やスペック表は全てスノーピーク公式ホームページより引用
アメニティドーム M



引用元:アメニティドームM(SDE-001RH) | テントの通販(アウトドア・キャンプ用品)はスノーピーク(Snow Peak)
アメニティドーム 3



引用元:アメニティドーム 3(SD-030) | テントの通販(アウトドア・キャンプ用品)はスノーピーク(Snow Peak)
カタログ上の違い
本記事内では、以降、アメニティドームMはアメドM、アメニティドーム3はアメド3と略します。
サイズ
フライシート外形寸法
全長:アメドMが505cm、アメド3が515cmで新型のほうが10cm長い
全福:アメドMもアメド3も280cmで同じ
全高:アメドMは記載無し、アメド3は165cm
インナーテント(居室部)
フロア寸法:アメドMもアメド3も265cm×265cmで同じ
室内高:アメドMが150cm、アメド3が145cmで新型のほうが5cm低い
新旧で大きな差はなくほぼ同じサイズ感だと言えると思います。
あっちん的に面白いなぁと思ったのはフロアサイズが同じなのにアメドMは3~5人用、アメド3は3人用と記載されている点です。
寸法図をよく見るとアメドMは大人2人と子供3人が寝ているような絵があるのに対してアメドMはマットかコッドを示すような長方形が3つ描かれています。
アメドMは歴史の長いテントなので発売当時はフロアにシートを敷きシュラフで寝るのが普通だったのに対して、最近ではワイドマットやコッドで寝るのが主流となってきているからでしょうかね。
材質
フライシートの材質、耐水圧、UVカット加工に差はありません。
インナーテントの材質、耐水圧にも差はありません。
はい、ここまでは全く同じ。
唯一、差があるのはフレーム(テントポール)です。
アメドMはA7001とA6061、アメド3はA7001が使われています。
あっちんは金属の専門知識はありませんがざっくり調べたところ、A7001はアルミニウムと亜鉛とマグネシウムと銅の合金(ジュラルミン)、A6061はアルミニウムとマグネシウムとケイ素の合金であり、一般的にはA7001のほうが強度が高いようです。
つまり新型のほうがフレームの強度が高いと言えそうです。
よく見ないと気が付かないような地味な部分ですが、テントの強度や耐久性に影響するパーツがしっかりアップデートされています。
その他
収納サイズ:アメドMは74×22×25cm(3辺合計121cm)、アメド3は71×22×26cm(3辺合計119cm)で新型のほうがわずかにコンパクト
重量:アメドMは8kg、アメド3は9.0kgで新型のほうが1kg重い
登山やサイクルツーリングの方は収納サイズや重さが気になると思いますが、そもそもそのような方はアメドは選ばずもっと軽量コンパクトなテントを選ぶことでしょう。
アメドを選ぶのは車移動のファミリーキャンバーが主体でしょうから、この程度のサイズや重さの差はあまり気にならないかと思います。
つづいて付属品のセット内容です。
これもほぼ同じなのですが、気付かなければ大変なことになる重大な差が有ります。
アメドMにはペグ(ジュラルミン製)が付属しますがアメド3にはペグが附属しません、ペグを別途用意しないとテントが建たないという落とし穴が有ります。
アメド3を購入される方、とくに初心者の方は気を付けてください。
アメニティドーム 3購入に至った経緯
あっちんは元々アメドMのユーザーです。
2013年に購入してからおそらく100泊以上しているのでヘビーユーザーと言ってもいいでしょう。
我が家にはファミキャン用のテントが3張り有り、キャンプする季節や行く場所、メンバー構成などにより使い分けていて、その中の一つがアメドMで最古参のテントです。
去年までの11年間でポールの破損が2回、インナーテントのファスナー破損が1回有りました。
破損の原因はファスナーは子供が雑に扱ったせいだし、ポールは台風のような嵐の中で接続していた他社製のタープが強風にあおられ一緒に変な方向に引っ張られたせいで、アメド単体での使用なら破損しなかったと思います、なので製品の不良や品質的な問題ではないと認識してます。
いづれもスノーピークの誇る永久保証制度で全て適正価格(高くもないけど安くもない・笑)で復活しいまだ現役です。
でもね、さすがに11年経つと、経年変化によるシームテープの剥がれが心配だし、何より見た目が紫外線による色褪せが激しくてみすぼらしいんですよ。
そろそろ買い替えかなぁ、と思い始めた去年の秋ごろ、アメドが全面リニューアルされるという噂があり気になりだしました。
そして2024年12月発刊のスノーピーク公式有料カタログにアメド2とアメド3が写真付きで掲載されました。
う~ん、カッコいい!
そしていろいろ改良されていてかなり使い勝手がよさそう、コレ、欲しいかも。
2025年5月初旬、別の物を買いにアルペンアウトドアーズに行ったとき、店内のスノーピークのフラッグシップストアの店長さんと話す機会がありアメド3の販売時期を訪ねると日時はまだ未定だけど6月中にはサンプル展示、あるいは店頭販売する見込みとのこと。
6月に入り、ついに6月28日(土)発売が決定!
でも6/28、29はキャンプだったので、29日にキャンプの帰りに上記のショップに寄り道。
実際にテントが張られて展示されてました、まず色が良い!
アメドMはツートンカラーに赤系のアクセントで遠目に見てもすぐスノーピーク製品と分かるカラーリングでしたが、アメド3はシックなモノトーンで周囲の自然に馴染みそうで良い感じ。
展示品の中にも入れました。
インナーテント内の広さはアメドMと同じ感じ、新設された三角窓はメッシュにすれば涼しそうだし、テントの中と外でちょっとした物を出し入れするのに便利そう。
一番の変更点はフロントの張り出しを出したときの前室の広さ、このスペースは使えそう。
実物を見てしまうと物欲が、欲しい、欲しい! 欲しい!!
即買いしてしまいそうな衝動を抑えて頭を冷やして考えるために帰宅。
我が家の家計で¥76,780は安い買い物ではないし、古くなったとはいえまだ使えるアメドMもある、どーする、買う? 買わない?
数日、葛藤してたけど、ひょんなことからこのテントを買ってもおつりがくるくらいの臨時収入があり買う決断をしました。
そして7月3日(木)に購入。
その週末、7月5日、6日の土日に試し張りを兼ねて近場にキャンプに行きました。
また、インナーテントを吊り下げたままの状態で畳んでしまったアメド3の再設営のしやすさをチェックするために翌週にもキャンプしてきました。
実際にキャンプで使用して
キャリーケース収納状態

新品の状態、重量9.0kg、個人差はありますが普通の男性なら片手で持てる重さだと思います。
車が横付けできるオートサイトなら楽勝、駐車場からサイトまでが数十メートル程度なら手持ち移動できると思います。
設営にはこのキャリーバッグの中身の他に、別途、ペグとハンマーが必要です。
キャンプで使うテントがこれだけであれば、このバッグの中にペグとハンマーも一緒に入れておけば忘れ物を防げます。
あっちんは他のテントやタープを使うことがあるのでキャリーバッグとは別のペグケースに入れて車に積みっぱなしにしてます。
ではバッグを開けて、早速、張っていきましょう。
フライシート設営
バッグからフライシートとフレームを取り出します。
フライシートの前後、出入口の向きを風向きや設営後の動線も考慮し決めます。
一般的には出入口は風下になるようにします、設営時に風が強いときはフライシートが風で飛ばされないように風上側になるテント後部の角2ヶ所をペグで仮止めしてから始めるとスムーズに設営できます。
フライシートの位置を決めペグで仮止めしたら、ショックコードで繋がりバラバラになっているフレームを繋いで1本に伸ばしていきます。
フレームは中央部が色分けせれていて、シルバーが2本、ブラックが1本、ブルーが1本の計4本です。
シルバーがクロスフレーム、ブラックがサイドフレーム、ブルーが前室フレームです。
フライシートのフレームを通すスリーブの末端も色分けされているので、まず末端がグレーのスリーブにシルバーのクロスフレームを通します。
もうひとつのグレーのスリーブにもシルバーのフレームを通します。
これでメインの居住部になる部分にフレームがクロスした状態になります。
クロスフレームの先端をグレーのペグダウンループの付いたグロメットに差し込み、反対側もグレーのペグダウンループの付いたグロメットに差し込みます。
もう一本のクロスフレームも同様にグロメットに差し込みます、これでテントのメインの居住部が立ち上がります。
次に中央部がブラックのサイドフレームを末端が黒色のスリーブに差し込みます。
フレームの先端を黒色のペグダウンループの付いたグロメットに差し込み、反対側も黒色のペグダウンループの付いたグロメットに差し込みます。
続いて中央部がブルーの前室フレームを末端が青色のスリーブに差し込みます。
フレームの先端を青色のペグダウンループの付いたグロメットに差し込み、反対側も青色のペグダウンループの付いたグロメットに差し込みます。
これで4本全てのフレームが通し終わりになります。
フライシートに付いているプラスチックフックを各々のフレーム引っ掛けていきます、全部で14ヶ所です。
その後、フライシートの裾部に付いているペグダウンループにペグを通し、ハンマーでペグダウンします。
最後に各々のフレームからロープ(張り綱)を伸ばしペグダウンすればフライシートは完成です。
文章にするとちょっと長いですが、フレーム、スリーブ、グロメットがそれぞれ色分けされているので、同じ色同士を合わせていけば簡単に設営できます。
あっちんは旧モデルであるアメドMを100回以上張っているので、張り終わった姿もフレームの構成もイメージできていたので取説を見ることもなくすぐ設営できました。

前室張り出し
次に前室のフロント部分を張り出してみます。
スノーピークでは150cmのポールを推奨していますが、とりあえず手持ちの180cmのポールを斜めに立てて張ってみました。

張り出しにはアメドMには無かったサイドウォールがあるため横からの日差しや風雨を防げます。
外部に別のタープ等がなくても、ここにローチェア、ローテーブルを入れれば最低限のリビングになると思います。
また旧型のアメドMにはサイドからの出入口は写真の手前側1ヶ所しかありませんでしたが、新型のアメド3には写真の奥側にも出入口が有るので、左右どちらのサイドからも出入りでき便利です。

アメドMとの最大の変更点でもあるアウトフレーム構造によりフライシート単独で立ち上がるので、インナーテント無しのこの状態でも小人数のシェルターとしても使えそうです。

インナーテント吊り下げ

従来のアメドMはまずインナーテントにフレームを通して立ち上げてから、その上にフライシートを被せて設営します。
ここで問題になるのが設営時の雨、絶対に晴れの日しかキャンプしない人には問題ないですが、たとえば降水確率が40~50%ぐらいの微妙な予報でキャンプに行った場合、家を出るとき降ってなくてもキャンプ場に着いたら雨なんてこともあります。
設営時に雨に降られると耐水圧が低く撥水性も低いインナーテントを濡らしてしまう恐れがありました。
このアメド3ならばアウターフレーム構造なので、まず耐水圧や撥水性の高いフライシートを張ってから、その下でインナーテントを吊り下げるのでインナーテントを濡らすリスクが減ります。
これは新型の大きなメリットだと言えます。

インナーテント内にコッドを2台入れてみました。
スペースに余裕があるので、2人での使用ならセンターにテーブルを置けば雨天時や寒い季節でもインナーテント内で過ごせます。

我が家は夫婦と子供1人の3人家族なのでもう1台コッドを入れて使用します。
子供は寝相が悪いのでコッドから落ちてもダメージの少ないローコッドを使ってます(笑)
フロアスペースの余裕はなくなるので、3人分の手荷物(バックパックやカバン)はハイコッドの下に置くようにしています。
サイトレイアウト
アメド3はアメドMより前室が広く、張り出し部分にはサイドウォールが追加されたため横からの風雨の吹込みも低減されるので、この前室部分に座椅子やローチェアを入れリビングスペースとして過ごせます。
しかし必要最低限程度のスペースなのでゆったりとしたリビングスペースが欲しい方はこのテント以外にタープ等を用意したほうが良いと思います。
我が家ではアメド3の前方に、別途、タープを張ってリビングスペースを確保しました。

撤収と再設営
従来のアメドMではフライシートの前室フレームを抜いてから、フライシートを外して畳み、その後インナーテントからサイドフレームとクロスフレームを抜いてインナーテントを畳んで片付けました。
新型のアメド3は前室フレーム、サイドフレーム、クロスフレームの順に4本のフレームを抜いたら、あとはインナーテントをフライシートに吊り下げたまま畳んでしまえるので、撤収に要する時間がかなり短縮されます。
次回、また設営するときはインナーテントは既に吊り下がった状態なので、フライシートにクロスフレーム、サイドフレームを通して立ち上げ、最後に前室フレームを通してペグダウンすれば完了で、こちらもかなりの時間短縮になります。
1泊して感じたこと
居住性
コッドを3台入れ3人で就寝するのにはちょうど良いフロアサイズでした。
コッドを使わずフロアマットを敷いてシュラフを並べて寝るのであれば、旧型のアメドMと同じく大人4人、あるいは大人2人と子供3人が寝れると思います。
テント内で着替える際、身長180cmのあっちんはアメド3内で直立することはできませんが、ハイコッドに腰掛け着替える分には十分なヘッドクリアランスがあり、特に不便に感じることはありませんでした。
耐風性・対水性
テント内で立てる高さはありませんが、この低めの全高は耐風性の高さというメリットがあります。
さらに全体的に丸みを帯びたシュルエットはどの方向からの風も受け流すように設計されています。
この日は風が強く、風速5~7m程度の風が吹きましたが全く不安は感じませんでした。
耐水性については、この日、雨が降らなったため実証できていません。
ですがカタログスペックではフライシートの耐水圧は1,800mmミニマルとなっており、旧型のアメドMと同等の数値です。
アメドMは過去11年間において、なんどか台風のような暴風雨の中でも使用しましたが一度も漏水したことがないので、アメド3も心配ないと思われます。
通気性
フライシートとインナーテントの左右両サイドに新たに設けられたメッシュ付きの三角窓はインナーテントから出ることなく内部から開け閉めできます。
従来からある前後の出入口と、新設された三角窓をメッシュにすると前後左右すべての方向から風が通るので、アメドMより通気性は格段に上がっていることを実感しました。
ユーティリティ
アメドMはサイドからの出入口は正面から見て右側1ヶ所でしたが、アメド3では左側にも出入口が増設され、左右どちらからでも出入りできるようになりました。
テントを張るときは、風向きやサイト内のトイレや炊事場への動線を考慮して出入口の向きを決めますが、出入口が増えたので設営の自由度が上がりました。
メリット、デメリット
旧型のアメドMのユーザーでもある筆者が新型アメド3で実際に2回キャンプしてみて感じたメリット、デメリットをまとめてみました。
メリット
・アウトフレーム構造により、フライシートにインナーテントを吊り下げたまま、テントを畳んだり張ったりできるので、撤収、再設営に要する時間が短縮された。
・アウトフレーム構造により、雨天時の設営、撤収でインナーテントを濡らすリスクが低減された。
・サイドの出入口が1ヶ所から2ヶ所に増えたので左右どちらからでも出入りできるようになりユーザビリティが向上した。
・張り出しにサイドウォールが追加されたので、横からの風雨の吹込みや日差しを避け易くなった。
・張り出しにサイドウォールが追加されたので、前室の有効面積が増えた。
・左右両サイドにメッシュ付きの三角窓が新設され通気性が大幅に向上した。
・出入り口を開けずに三角窓からテント内外へちょっとした荷物の受け渡しができるようになった。
・三角窓はテント内からちょっと外の様子を窺いたいときにも便利。
デメリット
・価格が上がった。
アメドM ¥52,800 → アメド3 ¥76,780
機能面でいろいろと改良されているのと、昨今の物価上昇を考慮すると致し方ない値上げと思えますが、上記は定価での比較でありアメドMは廃盤となったため、現在、バーゲンプライスで販売されており、スノーピーク公式ページでは¥36,960、楽天やアマゾンで安いものを探せば¥25,000前後で販売されています。
これからキャンプを始めるビギナーの方はあえて旧型のアメドMを買うのも全然ありだと思います。
・セット内に設営に必要なペグが含まれておらず、別途、ペグを用意する必要がある。
まとめ
デメリットもありますが、それを十分上回るメリットがある非常に良く出来たテントだと思います。
ストーブが必要な寒い時期は別の大型ツールームテントを使いますが、ストーブが要らない時期はこのアメド3をメインテントとして使っていくつもりです。
信頼できるブランドであるスノーピークの最新のテントであり、張り姿も色も格好良いアメド3を持つことで所有欲が満たされますし、アメドMに比べて様々な面で使い勝手が向上しているのであっちん的には買って良かったと思っています。


